~医療の知恵~「小児感染症」

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冬はインフルエンザの季節です。今年も猛威をふるいそうです。
この時期に高熱がみられ、周りにインフルエンザの人がいた場合は、高い確率でインフルエンザ罹患が疑われます。
予防接種は3割程度発症を予防すると言われ、重症化を防ぐ効果もあります。
この他に冬に流行る感染症としてはノロウイルス、ロタウイルスによる嘔吐下痢症がありますが、予防接種の普及により入院を要するロタウイルス感染症は少なくなりました。
またRSウイルス感染症も冬場に流行ります。
例年秋ごろから流行りはじめ咳だけではなく鼻水がひどいのが特徴です。生後6か月未満の赤ちゃんがかかった場合は重症化しやすいので特に注意が必要です。

これらの感染症の流行が終わる春先からヒトメタニューモウイルス感染症が流行りはじめます。RSウイルスよりやや年長幼児の罹患が多く、両者は症状が似ていますが、ヒトメタニューモウイルスは熱がより高く出ます。
これらの感染症はいずれも迅速キットにより10分前後で診断可能となりました。

夏になるとヘルパンギーナや手足口病を起こすエンテロウイルスによる感染症が流行し始めます。
エンテロとは腸管を意味し、主に腸管で増殖するウイルスです。このため唾液などによる飛沫感染やプールなどで感染します。
夏に流行する無菌性髄膜炎(ウイルス性髄膜炎)も多くはこのウイルスによります。

そして、秋になるとまたRSウイルス感染症が流行し始めます。
このように小児感染症は季節と密接に関係していますが、中には季節性を有しないアデノ、溶連菌、マイコプラズマ等もあります。
診断には、季節も大切ですが、子供さんを連れてこられる保護者の方のお話はとても大切です。

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小児科部長 藤田 直人