~医療の知恵~「飛蚊症(ひぶんしょう)」

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飛蚊症(ひぶんしょう)という症状を聞いたことがあるでしょうか。

青い空や白い壁を見たときに、小さな点や糸状の濁りが見えることがあります。
眼を動かすと濁りも一緒に動き、眼をこすったり、手で払ったりしても消えませんが、ごちゃごちゃとした室内や暗い場所では気づきにくくなります。
点状や糸状のほか、虫のように見えたり、煙のようだったり様々な見え方があります。このような症状を飛蚊症といいます。

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飛蚊症の多くは加齢による症状で、近視が強い場合は若くても見えることがあります。
眼球は硝子体(しょうしたい)というゼリー状の組織で満たされ、ゼリーの成分の97%は水で、残りはわずかにコラーゲンで成り立っています。

年齢とともに、ゼリー状の組織と眼球の壁が離れ、眼の中を濁りとしてふわふわ浮遊するようになり、飛蚊症として見えるようになります。

しかし、飛蚊症の中には網膜裂孔や網膜剥離、硝子体出血などの病気のサインのことがあります。
硝子体の中に色素や出血が濁りとして舞い、飛蚊症の原因になります。

この原因が加齢によるものか、病気のサインか自分で判断することはできません。
飛蚊症があるときには眼底検査をお勧めします。
病気のサインではないと言われたら一安心ですが、時々片方ずつ見て、変化がないか確かめてください。
急に飛蚊症の数が増えたり、形が大きくなった場合には新しく病気がでてきたサインのこともあるので、再検査をお勧めします。

眼科部長 平田 潤子