~医療の知恵~『禁煙のすすめ』  

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私たち麻酔科医は、毎日手術麻酔を行っています。
medical_syujyutsu_setsumei最近は、20年前では考えられないほど高齢の患者さんの手術も行われています。
当院では手術が安全に行われるように手術の前日に術前診察を行い、既往歴、アレルギーや喫煙歴の有無、日常生活についての問診や身体所見をとります。
患者さんの状態によっては、他科の受診や検査の追加をする場合もあります。

術前準備として重要なことのひとつに禁煙があります。
全身麻酔の際に、喫煙している患者さんでは、術中痰(たん)が多く、気管支に痰が詰まり無気肺という状態になることがあります。そうすると低酸素血症となり、危険な状態に陥る可能性があります。
また、喫煙などにより肺機能の低下した患者さんの場合では、手術が終了しても全身麻酔から覚醒させられないこともあります。
喫煙は手術部位の感染を起こしやすいということもわかっています。
nicotine_patch_man手術の話が出たら、あるいは手術を受けようと決めたら、その日から禁煙を始めましょう。
入院中は禁煙ですから、この機会にタバコと縁を切りましょう。
麻酔科としてもタバコは百害あって一利なしです。「肺がんになったらなった時のこと」と言う患者さんもいますが、喫煙は脳卒中や心筋梗塞のリスクを高め、肺の構造を破壊し機能を低下させます。
特に高齢者が手術を受ける場合、禁煙した人と、喫煙し続けてきた人とでは、肺炎などの術後合併症など、大きな分かれ道があるのです。

麻酔科 副部長 岡田邦子