~医療の知恵~原発性アルドステロン症

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原発性アルドステロン症をご存知ですか?
聞きなれないかもしれませんが、実は誰もが知っている高血圧と深い関係のある病気です。これまで、高血圧のほとんどは塩分の摂り過ぎや運動不足、肥満などの生活習慣が関係していると考えられてきました。しかし、検査の進歩により、高血圧の5~15%は原発性アルドステロン症が原因で起こっていることがわかってきました。

左右の腎臓の上には副腎という3cmくらいの小さな臓器があります。アルドステロンはこの副腎から分泌されるホルモンで、原発性アルドステロン症はこれが過剰に分泌される疾患です。アルドステロンは腎臓での塩分の再吸収を促進する働きがあるため、たくさん分泌されると体内の塩分が増えて血圧が上がりやすくなります。原因は、副腎に腫瘍ができる場合と副腎が腫れる場合(過形成)があります。

診断には、まず血液中のアルドステロン濃度を調べます。高値であれば、いろいろな負荷をかけてアルドステロンの反応を調べる機能試験を行うとともに、CTなどで副腎の形態を調べます。そして原発性アルドステロン症の可能性が高いと診断されたら、病変部位を確定するために、左右の副腎静脈にカテーテルを挿入してアルドステロン濃度を測定する副腎静脈サンプリング検査を行います。

病変が片側の場合は副腎を摘出する手術を行いますが、両方の場合や手術が困難な場合、患者さん自身が手術を希望されない場合はアルドステロンの作用を弱めるような薬を使用して治療を行います。画像

原発性アルドステロン症を治療することで、高血圧が治ったり、これまで複数の降圧薬を使用しても下がらなかった血圧が下がることが期待できます。

糖尿病疾患管理室長 宮原弥恵