術中螢光血管撮影


図1

脳神経外科の手術では顕微鏡を使用して術野を拡大して、細かい血管や脳の深部を観察しながら剥離を進めていきます(図1)。脳動脈瘤の手術では、クリッピングを行った後直視下に血管の走行をみたり、ドップラーの音にて血流を確認しています。

新たな顕微鏡の技術として、手術中にインドシアニングリーン(ICG)を静脈内投与し、特殊なフィルターを用いて観察すれば、血液が流れている部分だけを描出する撮影法が開発されて、当科でも2011年に導入しました。ICGは肝機能の検査に用いられる安全な試薬です。脳動脈瘤の手術の際、クリッピングが完全であるかどうか、周囲の血管を閉塞していないかなどのチェックを術中に確認することができます(図2-5)。また脳動静脈奇形の摘出や脳血管吻合術にも応用しています。


図2


図3


図4


図5

  1. 図1. 開頭後顕微鏡を使用して、脳の深部へ剥離をすすめていく。
  2. 図2. 未破裂の5mm大の中大脳動脈瘤を露出する。
  3. 図3. ICGを投与して、螢光血管撮影にて動脈瘤と周囲動脈を確認する。
  4. 図4. 2個のチタンクリップにて動脈瘤をクリッピングする。
  5. 図5. 螢光血管撮影にて動脈瘤の完全クリッピングと周囲動脈の開存を確認する。