日本赤十字社 広島赤十字・原爆病院

病理診断科

診療科・部門について

病理診断科

病理診断科のご紹介

副院長(兼)病理診断科部長 藤原 恵
病理診断科部長
藤原 恵

診療の対象となる主な疾病

新しく診療科に仲間入りさせてもらいましたが、実際は30年以上前から患者さんの身体の一部を最も近い距離から診させていただいて、診療の一部を担当していました。これを「病理診断」と言います。主治医の先生から「検査の結果を後日説明します。」と言われたら外来・入院を問わず、多くの場合、意識されることなく当科を受診されています。
「病理診断」は半日掛けてプレパラートにした患者さんの「病変」を、他科の医師と同じく医学部を卒業した病理医が顕微鏡で見て判断するもので、それが自然に治る病変なのか、それとも積極的な治療が必要か、病変はすべて取り出されているか、治療効果はあったのか、今後の病状のゆくえはどうなりそうか等の引き出せる限りの情報を「病理診断」に含めて主治医に報告しています。
このように個体としての患者さんに会うことはありませんが、それがゆえに先入観を持つことなく、患者さんの病状を客観的、科学的に判断しています。一般に「病理診断」は「病変」の判断としては、現在の医学レベルでは最も堅実であると言われており、それゆえに診断数も年々増加し1日に60人分以上の「病理診断」を付けていますが、死角がない訳ではありません。「病変」の今後何年先もの活動を顕微鏡で見える現在の「形」で予想するという不確実なことを行っていますし、取られてきた「病変」しか判断する材料がありませんので、それが本当に病変全体を代表するのかどうかも病理医には分かりません。

当診療科における特色・専門医療

精度管理の徹底

「病理診断」は付けたら、付けっぱなしではありません。病理診断科では1988年以来の病理診断データをすぐに引き出せるように、コンピュータに蓄積しており、患者さんのそれまでの病理診断やその時のプレパラートと比較しています。また稀な病変であれば、同じような病変はどのくらいの頻度で経験し、どのような経過をとったかなどを見ています。このようにして同じような病変に同じ「病理診断」を付けることが出来ています。

短時間の診断報告

プレパラート作製時間の短縮のための創意工夫、研究を繰り返し、多くの「病理診断」は原則として翌勤務日に診断報告しています。これは常勤の病理医がいなければ実現出来ず、「病理診断」がなければ次の段階に進めることの出来ない現在の医療では、入院期間や治療開始の短縮に役立っています。

客観的で再現性のある診断

顕微鏡で見える現在の「病変」の「形」に、特殊染色や遺伝子検査を加えて、より多くの情報を引き出そうとしています。これらの成果を毎月のように学会等で発表しています。

患者さんへの病理診断の説明

ご自身の病変をモニターでご覧頂き、病理医が説明するということも行っています。予約が必要ですので、詳しくは病理診断科までお問い合わせ下さい。

当科の方針

100%誤りのない「病理診断」に近付けるようにしています。無理な目標を立てているように思われるかも知れませんが、分からない場合には無理をせず、判定可能な範囲までの診断をした後に、さらに特殊染色や遺伝子検査を加えて、これまでの症例を見直し、真の診断に近付けるための研究をしています。「検査の結果」という軽く聞こえる言葉とは裏腹に、実際の「病理診断」には様々な絶え間ない労力が加わっています。このようにして病院内の多くの科に、無駄なく一定レベルの医療を提供できていると自負しています。
このように病気の本質に近い部分についての情報を引き出しているにもかかわらず、個体としての患者さんに触れることがなかったために、厚労省からも2008年まで標榜科として認められませんでした。

病理診断科 スタッフのご紹介

職名氏名卒業年次資格
(専門医・認定医・指導医等)
専門分野
部長ふじはら めぐむ藤原 恵昭和
58年卒
日本病理学会認定認定 病理専門医
日本臨床細胞学会認定 細胞診専門医・指導医
日本臨床検査医学会認定 臨床検査専門医
死体解剖資格認定
医学博士
病理診断学
細胞診
副部長さかたに あきお坂谷 暁夫平成
14年卒
日本病理学会認定 病理専門医
日本臨床細胞学会認定 細胞診専門医・指導医
死体解剖資格認定
臨床研修指導医
医学博士
病理診断学
細胞診
レジデント医師ふじもと ゆうか
藤本 有香
令和
2年卒
病理診断学
細胞診
病理検査課長和田 健一臨床検査技師
日本臨床細胞学会認定 細胞検査士
国際細胞検査士
病理検査係長小路 伊奈子臨床検査技師
日本臨床細胞学会認定 細胞検査士
国際細胞検査士
主任永﨑 裕志 臨床検査技師
日本臨床細胞学会認定 細胞検査士
認定病理検査技師
国際細胞検査士
病理検査課技師野島 望臨床検査技師
日本臨床細胞学会認定 細胞検査士
国際細胞検査士
病理検査課技師村上 寛臨床検査技師
日本臨床細胞学会認定 細胞検査士
認定病理検査技師
二級臨床検査士(病理学)
病理検査課技師山内 千絢臨床検査技師
日本臨床細胞学会認定 細胞検査士
職名氏名卒業年次資格
(専門医・認定医・指導医等)
専門分野
部長ふじはら めぐむ藤原 恵昭和
58年卒
日本病理学会認定認定 病理専門医
日本臨床細胞学会認定 細胞診専門医・指導医
日本臨床検査医学会認定 臨床検査専門医
死体解剖資格認定
医学博士
病理診断学
細胞診
副部長さかたに あきお坂谷 暁夫平成
14年卒
日本病理学会認定 病理専門医
日本臨床細胞学会認定 細胞診専門医・指導医
死体解剖資格認定
臨床研修指導医
医学博士
病理診断学
細胞診
レジデント医師ふじもと ゆうか
藤本 有香
令和
2年卒
病理診断学
細胞診
病理検査課長和田 健一臨床検査技師
日本臨床細胞学会認定 細胞検査士
国際細胞検査士
病理検査係長永﨑 裕志 臨床検査技師
日本臨床細胞学会認定 細胞検査士
認定病理検査技師
国際細胞検査士
病理検査課技師野島 望臨床検査技師
日本臨床細胞学会認定 細胞検査士
国際細胞検査士
病理検査課技師村上 寛臨床検査技師
日本臨床細胞学会認定 細胞検査士
認定病理検査技師
二級臨床検査士(病理学)
病理検査課技師山内 千絢臨床検査技師
日本臨床細胞学会認定 細胞検査士
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