~医療の知恵~肥満手術について

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世界中で、肥満による健康被害が社会問題となっています。肥満関連疾患である糖尿病や心臓病・脳卒中などにより、平均余命が短縮することが分かっており、肥満は重大な「疾病」とみなされています。

肥満はまず内科治療が原則ですが、高度肥満の方は、長期のコントロールが困難で、大部分がリバウンドすると言われています。このような治療抵抗性の肥満に対して、「肥満手術」の有効性が示されています。海外の報告では、手術は内科治療と比べて著明に減量でき、かつ長期に効果が持続することが証明されています。加えて、糖尿病などの肥満関連疾患が、高率に改善(もしくは治癒)します。

腹腔鏡下スリーブ状胃切除術は、胃をバナナ1本くらいの大きさに切除する手術です。小さな胃で食事摂取量を制限し、少量で満腹感を得られます。また、食欲増進ホルモンのグレリンの分泌を抑えるため、食欲自体のコントロールもできます。腹腔鏡を用いるため、開腹手術に比べて創が小さく、リスクも低いことが分かっています。

日本では唯一保険で認められており、その手術適応は、①BMI(体重kg÷身長mの2乗)が35以上(重症糖尿病の場合は32.5以上)、②2型糖尿病・高血圧症・脂質異常症・睡眠時無呼吸症候群のいずれかを有すること、③内科治療抵抗性であること、です。

今年10月より、腹腔鏡下スリーブ状胃切除術を当院でも導入いたしました。
肥満でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

第二外科 部長 橋本健吉

腹腔鏡下スリーブ状胃切除術のイメージ

腹腔鏡下スリーブ状胃切除術のイメージ