ほほえみ Vol.77
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今回の担当医師02日本赤十字マスコットキャラクター病理医による「病理診断」患者さんへのメリットとは?どの様な工夫をしている?Point_2Point_3内科、外科などの医師が一人で診察をし、治療方法を決定しているように思われるかも知れません。実際には放射線科、検査部、病理診断科がそれぞれの分野を分担し報告。その後、主治医が総合的な判断をします。また当院は、院内に病理部門があることで、時間短縮だけでなく、患者さんの総合的な判断が適切か、他に注意すべき部分がないかをその患者さんと直接接していない医師、検査技師が見るということを行なっています。そのようながん診療拠点病院には常勤の病理医の存在が必須になっています。当院では「検体」の診断をコンピュータシステムに収録し、病理診断報告書については紙だけでなく、電子カルテに電子ファイルとして送信し、主治医宛てに院内電子メールで送るという、同時に5か所まで知らせることが出来るように整備しています。これによって主治医が報告を見落とすことを防ぐだけでなく、想定しなかった病変であった場合に、その分野の医師に確認を取るなどの対応を行っています。また患者さんのご希望があり、主治医の許可が出れば、直接病変のご説明をすることも可能です。Point_1「病理診断」には大きく分けて、「細胞診」と「組織診」があります。「細胞診」は主に尿などのように体外に出される検体や注射器で集めた検体を見る検査方法で、厳しい試験に合格した「細胞検査士」という6名の臨床検査技師が主に行なっています。「組織診」は病変を見る検査方法で、医師である3名の「病理医」が行なっています。患者さんへの負担が少ないという利点があるなど、細胞の持つ化学組成や遺伝子情報を含めて、より多い情報を引き出すことができます。病理診断部 部長藤原 恵ふじはらめぐむ

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