日本赤十字社 広島赤十字・原爆病院

耳鼻咽喉科・頭頸部外科

診療科・部門について

耳鼻咽喉科・頭頸部外科

耳鼻咽喉科・頭頸部外科のご紹介

耳鼻咽喉科部長 平川 治男
耳鼻咽喉科・頭頸部外科部長
平川 治男

診療の対象となる主な疾病

頭頸部(鼻・副鼻腔、耳、甲状腺、唾液腺、口腔、咽頭、喉頭)の良性・悪性腫瘍(がん)、慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎、慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、突発性難聴、顔面神経麻痺、めまい、睡眠時無呼吸、など

当診療科における特色・専門医療

  1. 頭頸部腫瘍
    • 頭頸部がん(とくに扁平上皮癌)では根治性と共に機能・形態の温存によるQOL(生活の質)の維持が重要となります。進行がんでは、根治には手術が必要となることが少なくありませんが、多くは機能・形態が犠牲となります。当科は、進行がんにおいても根治性と機能・形態の温存の両立を目的に、超選択的動注化学放射線療法、IMRT(強度変調放射線治療)など最新の治療法を導入した非手術的治療を主に行い、腫瘍が消失しなかった症例に対して手術を行っています。
  2. 中耳手術
    • 慢性中耳炎、真珠性中耳炎に対し、鼓室形成術を積極的に行っています。当科の手術方法は基本的には、外耳道削除型鼓室形成術・外耳道再建術です。この術式は、外耳道の骨壁をいったん取り除き、真珠腫全体を明視下に除去し、最後に外耳道骨壁を再建する手術方法で、特に真珠性中耳炎に対して真珠腫の残存・再発が少ないという利点があります。程度の軽い慢性中耳炎には、接着法による鼓膜形成術を積極的に行っており、低侵襲であるため日帰り手術も可能であるという利点があります。また、ベル麻痺、ハント症候群による顔面神経麻痺のうち、筋電図検査で保存的治療では回復が困難と診断される症例には、麻痺発症1カ月以内を目標に積極的に顔面神経減荷術を行っています。
  3. 突発性難聴
    • 突発性難聴の原因の一つに、内耳の虚血(酸素不足)が疑われており、なるべく早期に(2週間以内)治療を開始することが重要です。発症後1カ月以上経過したものでは治療効果はほとんど期待できません。特に発症1週間以内の高度難聴例に対しては、ステロイド、循環改善剤、ビタミンB12投与などの標準的治療に加え、高気圧酸素療法(2気圧の高気圧環境下で高濃度酸素を吸入し、血中の酸素濃度を高め、虚血組織の回復を図る治療法)を積極的に行っています。発症後1カ月以上経過した症例では、高気圧酸素療法は効果がないため行っていません。なお当院は、一人用の第一種高気圧酸素治療装置2台を有しています。

当科の方針

  1. ガイドラインに基づく標準的治療
    • ガイドラインのある疾患については最新のガイドラインに基づいて、ガイドラインの無い疾患についても標準的と思われる治療法を行うことを原則にしています。
  2. 患者さんの意思を尊重した治療
    • 疾患の原因、病態、治療の必要性、目的、治療法の選択肢、それぞれの治療法の特長や合併症などについて、患者さんに理解できるよう十分説明を行います。最終的にどの治療を受けるかどうかは、患者さんの意思により決まることになります。
  3. セカンドオピニオン
    • 他院への紹介、セカンドオピニオンの希望があれば、迅速に対応します。

耳鼻咽喉科・頭頸部外科 スタッフのご紹介

職名氏名卒業年次資格
(専門医・認定医・指導医等)
専門分野
部長 ひらかわ はるお平川 治男昭和
61年卒
日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会認定 耳鼻咽喉科専門医
日本気管食道科学会専門医
日本がん治療認定医機構認定 がん治療認定医
身体障害者診断書・意見書作成指定医
(聴覚障害・平衡機能障害・音声機能障害・言語機能障害・そしゃく機能障害)
日本頭頚部外科学会認定 頭頚部がん専門医
臨床研修指導医
医学博士
頭頚部腫瘍外科
耳手術
耳鼻咽喉科一般
医師そのやま とおる園山 徹平成
20年卒
日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会認定 専門研修指導医
医学博士
頭頸部外科
耳鼻咽喉科一般
医師たかはし さおり髙橋 紗央里平成
25年卒
日本耳鼻咽喉科学会専門医頭頸部外科
耳鼻咽喉科一般
医師まどころ しゅんぺい間所 駿平       令和
3年卒
頭頸部外科
耳鼻咽喉科一般
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