診療科・部門について
広島赤十字・原爆病院では、2020年3月より、患者さんの術後負担を軽減し、早期回復を可能とするロボット支援手術システム「Da Vinci X™」の運用を開始しました。現在、泌尿器科及び外科(消化器/呼吸器)で適応症例を増加させ、2025年9月までに約500例の手術を終えました。より難度の高い疾患への適応や効率的なシステムの活用、領域を横断した知見の獲得により医療のさらなる質の向上を目指し、2025年10月に「先端ロボット手術センター」を設立する運びとなりました。
当センターでは、外科系医師をはじめ、看護師、麻酔科医、臨床工学技士など、手術に関わる多職種の専門家が連携しています。術前・術中・術後にわたり一貫したチーム医療を提供し、患者さんに寄り添った高度医療を安全に行うことを心がけています。また、手術室の効率的な運用に取り組み、柔軟な手術枠の調整を通じて、より多くの患者さんに対応できる体制を整備しています。
現在、当院外科のロボット支援手術は指導医資格を持つ4名を含む執刀医6名 で運用していますが、対象疾患、執刀医資格保有者も順次拡大中です。特にロボット手術による予後向上が報告されている胃癌、膵癌においては施設基準の届出を行い 、実績を重ねています。今後は対応診療科および対象手術の拡大を目指し、さらなる技術精度と安全性の向上に努めて参ります。
| 職名 | 氏名 | 卒業年次 | 分野 |
|---|---|---|---|
| 先端ロボット手術センター長 | こにし こうぞう小西 晃造 | 平成 10年卒 | 消化器外科:直腸領域、結腸領域 |
| 第三外科部長 | こめたに たくろう米谷 卓郎 | 平成 11年卒 | 呼吸器外科領域 |
| 泌尿器科部長 | ひらた あきら平田 晃 | 平成 10年卒 | 膀胱・前立腺領域 |
| 泌尿器科副部長 | もんじ けいすけ門司 恵介 | 平成 18年卒 | 膀胱・前立腺領域、副腎・腎(尿管)領域 |
| 領域 | 累計実績件数 ※令和2年~令和7年8月の件数 |
|---|---|
| 直腸 | 75 |
| 結腸、悪性腫瘍 | 74 |
| 肺、悪性腫瘍 | 86 |
| 肺(縦隔・胸腺) | 26 |
| 胃悪性腫瘍 | 11 |
| 肝臓 | 4 |
| 膵臓 | 3 |
| 前立腺、悪性腫瘍 | 172 |
| 腎、悪性腫瘍 | 36 |
| 合計 | 489 |