日本赤十字社 広島赤十字・原爆病院

病院公式ブログ

2025.09.01

その他

集中治療室へ入院!何が起こっているの?~ご家族に寄り添う看護を目指して~

「ご家族が、集中治療室(ICU)に入院しました。」と突然電話があったらどのような方でもきっと驚くと思います。
それは‘‘ICU=重篤な状態‘‘にあるという図式が出来上がっており、実際に患者は重篤なため、高度な医療を必要としています。しかも状況に応じて面会は制限されます。ICUに入院するという非日常の体験は、患者さんだけでなくご家族にとっても大きな不安を伴うものです。

そこで当院は患者さんだけでなく、ご家族の心のケアも大切にした「家族看護」を実践しています。
その取り組みの一つが「ICUダイアリー」の活用です。ICUに入院される患者さんは、意識障害やせん妄などで記憶が曖昧になることがあり、回復後に「何が起きたのか分からない」という不安を抱える方も少なくありません。そこで看護師やご家族が毎日の出来事や病状、感じたことを記録に残すダイアリーが役立ちます。後に患者さんが読み返すことで、自分がどのように回復してきたかを理解し、心の整理にもつながります。また、家族が気持ちを綴る事でケアに参加している実感や安心感を持つことが出来ます。ICUダイアリーは医療者と患者さんと家族をつなぐ「もう一つの治療」ともいえるのです。

私たちは、患者さんとご家族の心に寄り添う看護を常に目指しています。

    病床とICUダイアリー

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