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病院公式ブログ

2026.01.23

医療の知恵

麻酔は全身麻酔です

手術が決まって、「麻酔は全身麻酔です。」と言われたら、ちょっと不安になる方がいらっしゃるかもしれません。
全身麻酔は『鎮痛(痛くない)』『鎮静(眠っている)』『筋弛緩(動かない)』『有害反射の抑制(血圧や心拍数の急激な変動を抑える)』で成り立ちます。『筋弛緩』によって自分では呼吸ができなくなるため、喉にチューブを入れて人工呼吸を行います。私達麻酔科医は、皆さんが安心して手術が受けられるよう、手術中はずっとそばにいて、痛み、眠りはもちろん、呼吸、血圧、心拍数とあらゆる身体の状態を総合的に見守り対応しています。目が覚めたら、手術はもう終わっていますよ。

全身麻酔以外に区域麻酔があります。硬膜外麻酔、脊椎麻酔、神経ブロックなどです。いわゆる下半身麻酔と言われているのは脊椎麻酔です。全身麻酔薬や生体監視モニターが進歩してより安全になったため、下半身麻酔ではなく全身麻酔を選択することが多くなっています。硬膜外麻酔や神経ブロックは手術後の痛み止めとして全身麻酔と併用して行うことがあります。皆さんの手術の術式、既往歴、内服されている薬などを踏まえて、最も適した麻酔を選択しています。

最近、広告等で「胃カメラ・大腸検査、麻酔可」をよく見かけます。このような検査中の麻酔は、『鎮静(うとうとしている)』だけで全身麻酔ではありません。

                                            麻酔科部長 右田貴子

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