~医療の知恵~「間質性肺炎」

カテゴリー: ~医療の知恵~

間質性肺炎をご存知でしょうか?「肺炎でしょ?死因の上位の・・・」と思われる方も多いと思いますが、一般的な肺炎と違います。一般的な肺炎は、肺胞(はいほう)と呼ばれる部位に細菌やウイルスなどが感染し炎症が起こりますが、間質性肺炎は肺胞の壁(間質(かんしつ))に炎症が起こります。間質性肺炎は感染以外に薬剤や膠原病(こうげんびょう)、石綿などの粉じん、放射線治療なども原因となります。

間質性肺炎になった肺胞の壁は硬くなり肺の膨らみが悪くなるので、様々な症状がみられます。初期には一般的に症状はありませんが、咳や労作時の息切れがみられることが多く、進行すると息切れが安静時にもみられるようになり酸素吸入が必要となることもあります。

レントゲンでは初期に発見が難しく、健診時の聴診や肺機能検査、CT検査で異常がみつかることも多いので、健診を受けることをお勧めします。肺癌を合併しやすく、時に急激に進行する場合もありますので、何かしら異常を指摘された場合は、呼吸器科にご相談ください。

間質性肺炎の患者さんはかぜやインフルエンザなどの感染をきっかけに急激に進行し呼吸困難となることがありますので、ワクチン接種、感染対策を十分おこなってください。

呼吸器科 副部長 松本奈穂子

 

介護事業所の職員研修に行ってきました

カテゴリー: その他

こんにちは、感染管理室です。

(公財)介護労働安定センターからの依頼を受け、西区にある介護事業所の職員さんを対象とした「感染症対策」研修会に行ってきました。

この事業所では、介護事業に加え保育事業もされており、研修会には訪問介護や居宅介護および保育に関わる方々が参加されていました。

県内の介護事業所などでクラスターが発生していることなどから、管理者の方をはじめ職員の皆さんが「他人事ではない」と危機感を持っておられました。

これまでの県内の発生事例を紹介し、いったん発生するとなかなか収まらないため、大事なことは発生させないこと、平時からの予防策の遵守であることをお伝えしました。

ユニバーサルマスキング(みんながマスクを着けよう!)、手洗い、清掃、三密防止について、職員全員が実施することの大切さについてもお話しました。また、濃厚接触者にならないためにはやはりマスクを付けていることが条件であり、マスクは正しく着脱すること、外したときの管理も大事であることもお伝えしました。

参加者の皆さんからは「マスクの正しい着用、手洗いの徹底、環境整備など明日から実践できることがよくわかりました」、「自分自身だけでなく他の人も守っているという意識を持ち全員で取り組みたい」と、嬉しいコメントをいただきました。

広島赤十字・原爆病院では、今後も介護領域や保育領域の方々も含め、地域ぐるみで感染対策を行っていけるよう取り組んでまいります。

介護事業所職員研修

 

保険診療講習会を開催しました

カテゴリー: 研修

令和2年10月21日(水)、一般社団法人日本血液製剤機構の谷澤正明先生に「令和2年度診療報酬改定 対応のポイント ~コロナ禍を乗り越えて未来へ向かうために~」と題して講演いただき、71名の参加がありました。

今回の講習会は新型コロナウイルス感染対策として、Webでの講演会として開催しました。

講演では令和2年度の診療報酬改定のポイント、新型コロナウイルスの流行による医療機関の収入の変化、今後の人口減や高齢化への地域医療構想の重要性、といった最新の情報を詳しく、分かりやすく解説していただきました。

保険診療研修会

感染予防策の派遣指導に行ってきました ~PART2~

カテゴリー: その他

こんにちは、感染管理室です。

広島県からの依頼により、広島市内にある保育施設に「感染予防対策」の派遣指導に行ってきました。訪問時はお昼寝していた園児ですが、目覚めてからはおやつを食べて、元気いっぱい遊んでいました。

子どもたちが毎日元気いっぱい、楽しく過ごせるためには、感染症にかからないことが大切です。子どもたちを感染症から守るため、職員さんが誘導しながら楽しく手洗いをさせるなど、児の年齢や発達段階に応じた衛生指導をされていました。また職員さん自身の健康管理や、保護者など外部から出入りする人の健康チェックも徹底され、外からの持ち込み防止にも努めておられました。

今回の訪問では、主にノロウイルス感染症の予防対策について助言させていただきました。園児が嘔吐した時に備え、嘔吐物処理セットが準備されていましたが、内容物に不足があったため、セットに追加していただくようお願いしました。また、処理手順も一緒に確認し、職員間で周知いただくようお伝えしました。

小さな頃から衛生観念を育み習慣化させることは感染予防上とても大切なことです。毎日のかかわりの中で、子どもの発達段階や性格に合わせて上手に衛生指導をされている保育士さんたちに見習うべきところがたくさんありました。

この学びを生かし、これからも地域の感染予防に寄与できるよう努めてまいります。

感染予防策2

感染予防策の派遣指導に行ってきました ~PART1~

カテゴリー: その他

こんにちは、感染管理室です。

広島県からの依頼により、広島市内にある児童館に「感染予防対策」の派遣指導に行ってきました。訪問時は、まだ児童が来館していない時間帯であり、館長さんをはじめ職員の方々に対応いただきました。感染予防対策において館内で工夫されていることや、助言させていただいた内容をご紹介します。

(工夫されていること)

  • 接触歴がわかるように、児童クラブ室では座席を決めている。机には横並びに座り、児童同士が対面しないようになっている(写真1)。
  • オセロなどのゲームをするときはパーテーションを使用している。(パーテーションは自家製でした!)(写真2)

 

(助言させていただいたこと)

  • 食事などで一時的に外したマスクは、ケースなどを利用して清潔に保管する。
  • 消毒薬の注ぎ足しについて、容器(ペットボトル)内の清潔を保つため、洗浄・乾燥させて数本で使いまわす(写真3)。
  • 消毒薬を遊具などに直接噴霧すると、児童が吸入する危険性があること、噴霧ではムラができることなどから、噴霧よりも拭くこと。拭けない遊具については、使用前後に手洗いをして使用する。

職員の方が「子供たちは子供たちなりに新しい生活様式に慣れようと頑張っているんですよ」と話されていたのが印象的でした。

不自由な生活のなか頑張っている子供たち、それを支える職員の方々、これからも地域の感染予防に寄与できるよう努めてまいります。

感染予防1

 

~職員コラム~中央処置室の紹介

カテゴリー: 未分類

中央処置室って、なにしてるの?

みなさん、中央処置室がどこにあるかご存知ですか?中央棟の2階にあります。さまざまな診療科の外来患者さんに、点滴や処置、検査などを行う場所です。また、待合の椅子で待つことが難しい患者さんや、援助を必要とする患者さんなどが診察までお待ち頂くために利用されることもあります。

通院しながらご自宅で生活される患者さんに対して、インスリン等の自己注射指導、禁煙外来の診療補助、減量外来での生活指導など様々な患者指導も行っています。指導については、患者さんやその家族が指導内容を理解し日々の生活で実践できるように、患者さんの理解度を確認しながら指導を進めるように心がけています。

このように、中央処置室にはいろいろなご病気の患者さんが利用されます。私たちは、『看護をつなぐ』を目標として掲げ、入院病棟へ看護をつなぐ、退院後の患者さんを地域へつなぐなど患者さんの日常生活を考えながら関わっています。そのほかにも患者さんや家族の思いなど代弁者としての役割も果たしています。患者さんにとってより良い医療や療養の場を調整するため、医師・病棟看護師・ソーシャルワーカー・訪問看護師など様々な職種と連携を図りながらチーム医療を提供しています。

中央処置室1

中央処置室のスタッフ

中央処置室の看護師の多くは、育児短時間制度を利用しながら働いています。始業時間や終業時間も様々なので、スタッフ同士が協力し、みんながワークライフバランスがとれるように努めています。

看護師は、各診療科の診療の介助等も兼務しています。さまざまな診療科の経験を生かし、外来看護師がワンチームとして協力体制をとりながら、患者さんに寄り添った個別性のある看護を実践できるように日々努力しています。心配ごとなどありましたら、お気軽にお声をおかけください。

中央処置室は、なが~い廊下の真ん中あたりにあります。受付カウンターや処置室のドアに、毎月、季節に合わせた飾り付けをしています。廊下を通られる際に、ぜひチラッとご覧ください!

中央処置室2

~がん診療に関する地域医療研修会~「2020年度第1回呼吸器オープンカンファレンス(Web版)」を開催しました

カテゴリー: その他

令和2年9月24日(木)、地域がん診療連携拠点病院の指定に基づく研修、「2020年度第1回呼吸器オープンカンファレンス(Web版)」を開催しました。

今回は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、初めてオンラインにて開催し、当院の呼吸器外科室長 米谷卓郎先生より「肺がんの外科治療」と題し、講演を行いました。

院内・院外40名以上の方が参加され、肺がんにおける外科治療の現状について、手術時の動画を交えながらわかりやすく解説しました。地域の開業医の先生からもオンラインを通じて質問を受け付け、大変有意義な研修になりました。

今年度は集合型研修の実施は難しい状況ですが、オンラインを通じて地域の医療機関の皆さまと一緒に地域医療について考えていきます。

がん診療に関する地域医療研修会

 

 

『出前講座』へ行ってきました!

カテゴリー: その他

みなさんこんにちは、栄養課です。

10月8日、宇品地区のみなさんに『出前講座』へ行ってきました。

この出前講座では、健康づくりや栄養の情報提供などの交流をさせていただいています。今回のテーマは、地域高齢者の低栄養予防についてお話をしました。バランスのよい食事内容はもちろん、高齢者が不足しやすい栄養素(たんぱく質、カルシウム、ビタミンEなど)を多く含む食品や、食生活に取り入れられるレシピを紹介しました。

また、コロナ禍のなか、栄養だけではなく知っていただきたい情報として、家庭でも簡単にできるストレッチ、マスクの重要性についてもお話いたしました。マスクのスライド(当院の古川院長より資料提供)をみながら、実際に市販されているマスクを用いて、選び方や正しい着用方法など説明すると、参加者の皆さんは、手をマスクに当ててしっかりと着用しているか確認されていました。

不織布マスク(サージカルマスク)は、コットンやフリースのマスクより飛沫防止効果が高いこと、またフェイスシールドはマスク以上に飛沫が拡散しやすいことなど、しっかりマスクを着用することの大切さをお伝えできてよかったです。

参加者の皆さんからは、「食事のことだけでなく、感染予防について身近なマスクについて知ることができてよかった 」、「マスクにも場所や用途によって素材をかえるなんて意識していなかった」と声をかけていただきました。

広島赤十字・原爆病院が地域の皆さまへ、より開かれた身近な病院となるよう取り組んでまいります。

栄養課 出前講座1

栄養課 出前講座2

 

 

 

 

 

 

 

~行事食~お月見

カテゴリー: その他

みなさんこんにちは、栄養課です。

暑い夏もすっかり終わりをつげ、鈴虫の鳴き声が秋の訪れを感じる季節となりましたね。令和2年10月1日は、『中秋の名月』です。

入院中の患者さんにも秋を感じていただけるよう、「お月見」の行事食を提供しました。献立は、秋鮭の塩焼き・旬野菜の炊き合わせ・お月見団子汁・梨とぶどうの盛り合わせです。

お月見団子は、団子の粉にかぼちゃを混ぜ、歯切れのよい満月をイメージした団子に仕上げました。かぼちゃはビタミンA,C,Eが多く含まれ、抗酸化作用や免疫力を高める働きがあります。ぜひこれからの季節、風邪予防にいただきたい食材ですね。

お月見 訂正

 

今後も患者さんに喜んでいただける食事提供ができるように努めてまいります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~医療の知恵~母体血を用いた新しい出生前遺伝学的検査(NIPT)について

カテゴリー: ~医療の知恵~

最近マスコミでも話題となっている新しい検査について紹介します。

従来、胎児の遺伝学的検査(染色体検査など)を行うためには羊水細胞や胎盤の絨毛細胞・胎児の血液細胞などが必要でした。これらのサンプルを得るためには羊水穿刺などの侵襲的な方法を必要とします。

1997年盧 煜明(Dennis Yuk-ming Lo)らによって母体血漿中に胎児DNAが微量に循環していることが発見されました。この胎児DNAを次世代シークエンサーで解析し染色体断片数をカウントすることにより染色体が正常な場合と異常な場合を区別することが可能となりました。

この検査はNIPTと呼ばれていますが2011年から米国で臨床導入され日本では2013年から開始されました。羊水検査と違い、妊婦さんからの採血で検査をいたしますので、赤ちゃんへのリスクがありません。高年妊娠や染色体疾患のお子さんを妊娠・出産した経験がある方、超音波検査や母体血清マーカー検査で、胎児が染色体疾患の可能性が高いと指摘されている方等が検査対象となります。

本検査は専門的な遺伝カウンセリングが可能な施設のみで実施されることとなっており、広島県内では広島赤十字・原爆病院と広島大学病院での2施設で行われています。当院では臨床遺伝専門医3名で対応しています。

NIPTをご希望される方には,原則ご夫婦で遺伝カウンセリング外来を受診していただき、検査内容を十分ご理解いただいたうえで検査を実施することにしております。

 

                   産婦人科 遺伝診療室長 三春範夫